「瞬き」の回数で誠実さがわかる
心理学辞典
心理学の全領域および関連する隣接諸科学の用語・人名を解説した、心理学辞典。
事項4021項目、人名347項目を五十音順に配列。
各項目における引用・参照文献と主著を著者のアルファベット順に配列した文献リスト、索引(和文事項、欧文事項、和文人名、欧文人名)がある。
魅力的な異性を追いかけるのもいいが、そこにはつねに偽りがともなっていることを忘れてはいけない。
人は、年齢や収入についてすぐにウソをつくだけでなく、たとえば自分の本心や相手をどのくらい愛しているのかについてさえ、平気でウソがつけるものだ。
だが注意深く目を見てみれば、それがウソなのか本当なのかがよくわかるようになるだろう。
クリントン大統領は、おそらくはケネディ以降では、最もカリスマ性のある大統領だった。
聴衆の気持ちをつかむ彼のスピーチの技術は素晴らしく、また議論で相手を打ち負かしてしまう手腕は伝説的でさえあった。
だが彼がいつものカリスマ性をまったく失っていたスピーチもあった。
それがそのスキャンダルの際に陪審員を前にして行なった証言と、その前後2回のスピーチだ。
彼は自分の身を守るための自己弁護をしたわけだが、その際のぎこちなさは目にあまるほどだった。
最初は、彼が右手の指を横に振りながら、「私はあの女性 − モ二力・ルウインスキーとセックスはしていません」と世界に向かって明言したときだ。
次は、ホワイトハウスのビデオが回っているなか、陪審員を前に証言を行なったとき。
3回目は、その証言を行なった目の夕方のスピーチで、反省の念を述べたときだ。
そのときの彼の目は、明らかに彼がウソをついていることを示していた。
それまでの7年間で、彼が一般市民を相手に行なったスピーチで、彼が内面に苦痛を抱えているように見えたことは一度もなかった。
だが、このスキャンダルのときの謝罪会見における大統領が、その内面に不安や恐れ、それにウソを抱えていたことは明白だった。
その判断の鍵になるのが、1分間の瞬きの回数だ。
7年間、クリントン大統領の平均瞬き回数は1分間につき7〜12回だった。
これはきわめて平均的な回数と考えていい。
だが、謝罪会見の際の瞬きは1分間で70回を記録していたのだ!
コンタクトレンズの不具合やアレルギー症状を除けば、それほどまでに瞬きが頻繁になるのは、なにかの不安を抱えているとき(特にウソを隠そうとしている場合)がほとんどなのだ。
なかには普段からまったく瞬きをしない人や、頻繁にする人もいるものだが、平均としては1分間に7〜15回というのが普通だ。
なにかでウソをついているときの人間の目は、これの5倍からは倍もの瞬きをするようになる。
瞳の大きさを意識的にコントロールできないのと同じように、瞬きの回数をコントロールするのは誰にとってもかなり難しいことなのだ。
目が心の窓であるかどうかは、私には断言できないが、人間の感情や脳の反応を映し出している器官が目であることは間違いないだろう。
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